「虎が雨。」 books&films

遊里に生きた女性たちの書籍、それらに関する映画などを
自分なりの感覚で綴っています。
勝手気ままな感想ですが、何か参考にして頂けたら幸いです。
* 遊里関連に関係なく斎藤真一氏の書籍も紹介しています。

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2008.05.05 Monday | - | - | -
「寝所と寝具の文化史」


「寝所と寝具の文化史」
小川光昜/雄山閣出版


「だまされた 人へ三井は 夜具を売り」
三井とは呉服商越後屋主人の三井八郎右衛門のこと。
遊女の口説きに騙された気の毒な客を不憫に思いながらも夜具を売る主人の様子を詠んでいます。
遊廓にとって寝具は商売道具ですが、呉服商が関る買い物となれば位が上の女性に限られたことでしょう。

この本は、少しだけ遊廓の寝具に触れていますが、遊廓独特の寝具(夜具)そのものについて深く書かれているわけではありません。





2007.09.03 Monday | * 書名 な行 | - | -
「西日本文化 No427」〜博多・新柳町の跡


「西日本文化 No427」
〜[町並み・路地の今昔]博多・新柳町の跡
渡邉弘子/(財)西日本文化協会


西日本文化協会から発行されている既刊の会誌「西日本文化」の中に掲載されている新柳町の記述はどこか懐かしい感じがして何度も読み返しました。
この有名な花街で生まれ育った著者が語る今昔は、資料や小説にはない貴重な思い出とともに綴られていて何とも感慨深いのです。
那珂川沿いの「一楽」の古写真を見た時に、あまりの豪華な造りに驚きましたが、「一楽」で遊んだ方の思い出話の中にもこの一帯特異で高価な空気の裏で泣いた女性たちの影を見ました。
かつての買(売)春王国、福岡。
時代とともに変貌する故郷の歴史を踏まえながら、丹念な取材とやさしいまなざしで書かれたこの文書を読むうちに、ぜひともこの街を歩きたくなりました。

渡邉弘子氏の今後のご活躍を祈るばかりです。







2007.07.11 Wednesday | * 書名 な行 | - | -
「20世紀の遺跡―現代風俗2002」


「20世紀の遺跡―現代風俗2002」
現代風俗研究会(編集)/河出書房新社


「花街〜異空間の都市史」の著者、加藤政洋氏が「消えゆく花街の景観、廓建築の痕跡」と題して大阪と地方の花街(富山県)の花街をさらりと言及しています。
個人的には、最期の方に書かれている「花街を探訪するために」と、
「花街残照」の部分に興味アリ。
モノクロですが旧遊廓の写真も載っています。

わたしも、かつての花街を戦前の都市地図から検証されている方にいつも色々とご教示いただくのですが、本当に有難く思っています。





2007.01.30 Tuesday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「日本女性哀史」


「日本女性哀史〜遊女・女郎・からゆき・慰安婦の系譜」
金一勉/徳間書店


著者である金一勉(キム・イルメン)氏の「あとがき」を読む限り、
日本が歩んできたゆがんだ政策や歴史の一部分を的確に鋭く指摘しています。
この一冊はずしりと重く、女である私には耐え難い数日間でした。
タイトルの通り、まさに「女性哀史」なものですから哀しいのです、
そして悔しいし、怖い。
斎藤真一さんが「絵草子、吉原炎上」で書かれている一文を思い出しました。
「この世というものは、何時の時代にも、それなりに苦界の渦巻なのではなかろうか。
人間はみんな這うように苦労して生きているのだ。
それでもどうしても幸せを得られない人、養祖母(紫花魁)のように、ふと幸せを得るような人もいるのだと思える。
そして、今一度裏を返してみると、もし、この記に書いた小花(角海老の花魁)のように、若くして死んだ遊女が仮に私の祖母だったら、私はこの世に存在しないはずである。誰も小花の事を記すべき人もなかったであろうと思うのである。
貴方も私も昭和に生きている、絶対に貴方であり、私なのだけれど、明治に生きた人であってもけっしておかしくないのだと思えてくる。
私が小花で、小花が今の私であっても一向におかしくないのではないだろうか。」

もしかしたら私だって彼女らになりえていたかもしれない。
本を閉じて、じぃぃっと天井を眺めていたら子宮がチクチク痛い、
・・・。
2006.09.19 Tuesday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「妊婦たちの明日」


「妊婦たちの明日」(「眼の皮膚・遊園地にてに収録)
井上光晴/講談社文芸文庫


長崎県崎戸町出身の女性からあたたかいメールを頂いたのがきっかけで読んでみました。
崎戸もかつては日本経済を大きく支えた炭鉱の町でしたから、
その労働力を影で支えた女性たちも居たはずです。
色々と調べてみるとこの小説に出会ったわけなのですが・・
とっても怖い本。
特に「赤い手鞠」「妊婦たちの明日」は炭鉱跡に生き生きる娼婦たちの凄まじい「生」がべったりと書かれていて眠れませんでした。

現代の崎戸町は炭鉱の遺構や炭住アパートが映画に使われたり、
マニアと呼ばれる人たちが写真を撮りに訪れるそうです。
2006.09.06 Wednesday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「なぎの葉考」


「なぎの葉考」野口冨士男/文芸春秋

最初から終わりまで煙草の包みをくるんだセロファンのしゃりしゃりが耳に障るような短編小説でした。(なんか昔の煙草)
男性って回想しながら追体験するのが好きだなぁと思わずにはいられませんでしたが、
もっと歳をとってからもう一度読むべき味がある一冊じゃないかな。
ひとが年齢を重ね、わずかに残った記憶のみで振り返る時、
視覚よりも聴覚よりも触覚や味覚や嗅覚から得られる記憶の方がうんと確かなのかも知れません。








2006.09.06 Wednesday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「日本花街史」


「日本花街史」明田鉄男/雄山閣出版

うわっ、(・ω・ノ)ノ !
5cmもあろうかというこの本。
まさに日本の花街パラダイス。
すごい歴史書。

・遊女の発生と花街の形成
・京都花街史総説
・近世京都花街の盛衰
・維新後遊郭の変貌
・全国遊里案内
・「くるわ」の風俗
・遊里の服飾
・遊里勘定帳
・名を遺した名妓たち
・虚飾の内幕
以上の十章(さらに細かく分類され詳しい記述に目もくらむー!)から成り、起承転結の4つから構成されています。
附章として「男色の世界」、
更に資料編では遊女や名妓の一覧、揚屋名と廓主の一覧など。
引用文献、参考文献に至っては・・ハナヂジェット!Σ(д゚|||ノ)ノ

とにかく狂わんばかりの資料の横綱。
『色道大鏡』の言葉を借りるべく京都の花街を視点に書かれています。
が!すごーい一冊。






2006.07.12 Wednesday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「長崎丸山花月記」


「長崎丸山花月記」山口雅生/清文堂出版

ずっと読みたかった一冊。
著者は丸山遊郭の花月の十七代目。
そりゃそりゃ読みたくなるのはあたりまえ。
と、早々読んでみたものの著者の半生に大きく関わった美術関連の記述の方が多い内容でした。
もちろん、あの丸山で生まれ育ったのですから、
他の書籍には無い丸山の活き活きとした日常がひしひしと伝わってきます。
実際に丸山町と寄合町を歩いたので感慨深い箇所がたくさんありました。

この本は著者の頭の中のメモを覗いてる感じかなぁ。
つまり、自分の一生を忘れず書いておこ。みたいな。





2006.06.22 Thursday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「長崎出島の遊女」


「長崎出島の遊女〜近代への窓を開いた女たち」
白石広子/勉誠出版


出島に深く関わった丸山遊女たち。
同時に近代西洋文化を最初に受け止めた女性たち。
そして阿蘭陀通詞の存在。
当時の出島の生活を描いた絵を軸に、様々な視点から丸山遊女の存在を書いています。
丸山遊女に関する資料のひとつとしてお勧めです。
さらりと面白く読めました。

長崎出島の遊女―近代への窓を開いた女たち
長崎出島の遊女―近代への窓を開いた女たち
2006.06.22 Thursday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
「肉体の白書」


「肉体の白書〜吉原病院記録」
雪吹周/東和社


昭和24年に発行された濃いセピア色のこの本。
旧吉原病院(後に台東病院)の灰色の塀を触ったことを思い出しました。
古写真で見た吉原病院。
あの中でどんなドラマがあったろぅ、と。

読み進むたび、著者の苦悩がひしひしと伝わってきます。
昭和になっても、一般人の性病に対する認識の低さには驚かされるし、
医師の目を通して見た女性達の記述も興味深いです。

当時のカストリ雑誌への批判のところが面白い。
女子保険組合長や女性達が流行作家をかなりバカにしているんだけど、
「永井荷風・・あの先生はいいわぁ」と絶賛していました。

ずっと手にしたかった本なのでした。






2006.05.01 Monday | * 書名 な行 | - | trackbacks(0)
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